2020年4月、賃貸住宅グループ大手「大東建託」は、
新型コロナウィルスの感染拡大が影響して収入が減った入居者を対象に
家賃を最大3カ月猶予する支援を行っています。
大東建託のHPには家賃内容の概要が載っていますが、
入居者にチラシや張り紙などでの通知がなく、
実は知らない人も多いのでは?と思っています。
猶予されるのは、家賃・駐車場代・共益費・自治会費で、
法人・個人問わず申請が可能です。
緊急事態宣言を受け、コロナの影響で収入が途絶えてしまった人は
家賃が3カ月猶予されるなんてかなり助かりますよね。
そこで、この記事では、
大東建託のコロナ支援「家賃猶予」に申請してわかった
審査基準や条件などをレビューしていきます。
大東建託に住んでいる方で、家賃の支払いに困っている場合は
ぜひチェックしてみてください。
この記事の内容
大東建託「家賃猶予」の対象者や条件とは?
まずは大東建託が3カ月家賃を猶予するという支援の内容を確認していきましょう。
ご入居中の皆様
新型コロナウイルス感染症の影響による収入の減少などにより、賃料の支払いが困難な状況にある方の支援を目的として、支払いを一定期間猶予する措置を講じさせていただきます。下記の内容をご確認いただき、対象となる方については、必要項目をご入力のうえ申請をお願いいたします。
引用:大東建託 DK SELECT
対象エリアは全国で、法人でも個人でも
大東建託入居者なら申請が可能です。
対象者はこのように書かれています。
大東建託パートナーズが管理する建物のご入居者様(賃借人様)で、新型コロナウイルス感染症の影響による収入の減少などにより、賃料の支払が困難な状況にある方
※居住用部屋・事業用部屋及び個人契約・法人契約のいずれも申請いただけます。
※申請につきましては、ご契約者様(賃借人様)よりお願いいたします。
※原則、大東建託パートナーズが貸主(賃貸人)としてお部屋をご契約されている方が対象となります。
あくまでも、新型コロナウィルスの影響で収入が減少した人。
コロナに関係なく家賃が支払えなくなった人は
申請できません。
3カ月家賃猶予の詳細は?
猶予される家賃は、4月・5月・6月・7月の中の3カ月分です。
申請するときに、どの月を猶予してもらうか選べます。
3カ月じゃなく、1カ月や2カ月だけの申請も可能です。
そして、猶予してもらった分の家賃は、最大2年間の分割で
通常の家賃に上乗せして支払っていく形になります。
猶予してもらった家賃の支払い方法
猶予してもらった3カ月分の支払い方法は、
大東建託の指定口座へ自分で振り込みします。
その支払い日は、支払猶予合意書にて決められています。
大東建託「家賃猶予」の申し込み方法
家賃猶予の申し込みは、大東建託の入居者用のサイト
↓DK SELECTのHPからできます↓。
新型コロナウイルス感染症の 影響に伴う
賃料支払猶予の申請
上記のリンクをクリックすると、
支払猶予申請フォームがありますので
必要事項を入力して申し込みましょう。
申請後、数日で担当さんから連絡があります。
申請期限があるので注意!
家賃の猶予申し込みは現在随時受付中ですが、
申請期限は6月末までとなっています。
あくまでも4・5・6・7月の4ヶ月を対象にしていますので
それ以降の月は、賃貸物件の担当者に直接相談しましょう。
大東建託「家賃猶予」には審査があるぞ
大東建託の「家賃猶予」は、誰でも利用できるわけではありません。
申請後に審査があります。
ネットの口コミでは猶予審査に通らなかったという声が多いのですが、
実際は、申請がすんなり通った人もいます。
「家賃猶予」を断られる人の特徴
審査に通った人もいれば、通らなかった人もいる。
いったい何が違うのでしょうか?
あくまでも私が個人的に推測した結果ですが、
断られる人には以下のような共通点があると思います。
- 以前から家賃の支払いが遅れている
- もう既に滞納している
- 前々から家賃に関してトラブルがある
この3つです。
あくまでもコロナで収入が減った人を助けるための支援なので
コロナ問題の前から家賃が遅れている場合は、
今回の支援措置の対象外と判断されてしまいます。
大東建託は、毎月決まった日付に引き落としがかかりますよね。
その引き落としがかからなかった時点で
支払い遅れと見なされます。
引き落としがかからなかった数日後に
コンビニで支払える用紙が届きますので
記載の期日までに支払っていればまだセーフ。
それ以上遅れていて
大東建託への連絡もない人は家賃の支払いに対して
信用が全くない状態です。
「支払猶予しても本当に支払える経済状況なのか?」
こんな風に思われてますので、
申請しても審査通過しないケースが多いです。
しかし、
家賃の支払いが遅れがちな人が、
「支払猶予」審査に絶対通らないというわけではないようです。
家賃の支払いが遅れていても審査が通ったケース
友人Aの場合・・・家賃額約6万円 3カ月猶予12回の分割
友人Aは中国地方の大東建託に住んでいます。
家賃は6万円ほどで駐車場2台分を合わせると
毎月の金額は約7万円くらいになるようです。
家賃の支払いは、何度か引き落としに間に合わず
大東建託から送られてくるハガキで支払っていたようです。
今回の申請は難しいと思われましたが
申し込み後、担当から
「賃料支払い猶予に関する合意書」を送るという旨のメールが届いたそうです。
合意書を見せてもらったのですが、確かに3カ月の猶予で
猶予した分の家賃は、12回の分割となった
支払い計画表が付いていました。
友人Bの場合・・・家賃約12万円 猶予2カ月分割12回
友人Bは、家賃12万円、支払いはかなり遅れがちでした。
申請後、審査があるけどかなり厳しい状況だと伝えられ、
コロナが影響し収入が減少したとわかる書類の提出を求められたそうです。
実際にその書類を提出すると、なんとか猶予してもらえる話になりましたが
分割回数は12回で、2カ月分だけの猶予でした。
話を聞くと、審査でとても厳しい事を言われたようです。
友人の話やネットの口コミを見てわかったこと
大東建託は、全国に営業所があります。
今回友人の話やネット上の口コミを見てわかったのは、
家賃猶予の審査結果は営業所の担当でかなり変わるということ。
連絡はメールのみ、すんなり申請を通す営業所もあれば、
面談までするケースもある。
また、電話で「できません」の一言で終わったケースもあるそうです。
なので、家賃が遅れがちな場合でも、
本当にコロナで収入が激減してしまった人はあきらめず
減収がわかる書類を用意して、担当さんにかけあってみてください。
早速、大東建託「家賃猶予」を申し込んでみたレビュー
というわけで、私も早速、大東建託のHPから支払猶予申請を申し込み!
緊急事態宣言が出ている時期だったので営業所がお休みで
申請から1週間くらいして電話がありました。
担当さんと話した内容
- 家賃猶予したとしても後の支払いがきつくなる
- 分割したとしてどのくらいの期間で返していけるか
- コロナで収入が減ったという書類は出せるか
- 後は、営業所のトップが判断する
などなど、猶予はできるかもしれないけど、
合意書の内容がかなり厳しいものになっているので
そこは大丈夫か?ということを聞かれました。
内容をよくよく聞いて考えてみると、
猶予後の方が、精神的にきついかもしれないと思い
結局申請を取り消しました。
大東建託の家賃猶予を利用する際に注意したいこと
大東建託の家賃猶予に利用には、注意点が5つあります。
- 猶予であって、減額や免除ではない
- 今申請しても、7月から支払いが始まる
- 7月から猶予分の支払いも発生するため、
毎月の負担額が増える - 支払いが1度でも遅れると一括で支払うことになる
- 引っ越しする時はどうなる?
猶予してもらったとしても後に支払いが発生するため
先の生活も見据えて、合意書にサインする必要があります。
5つの注意点を詳しく解説します。
❶猶予であって、減額や免除ではない
今回の支援は「猶予」であって免除や減額ではありません。
あくまでも後から支払わなくてはならないお金です。
減額も免除も受け付けてもらえません。
ただ、半額だけ払いながら猶予してもらう形は
もしかすると交渉できるかもしれません。
❷今申請しても、7月から支払いが始まる
支払が猶予される月は、4月5月6月7月のうちの3カ月です。
大東建託の支払いは、前月に翌月の家賃を支払います。
4月分 | 3月引き落とし |
5月分 | 4月引き落とし |
6月分 | 5月引き落とし |
7月分 | 6月引き落とし |
8月分 | 7月引き落とし |
現在、5月25日ですから、本来は6月の家賃が引き落とされる予定です。
7月分まで猶予してもらったとしても、
8月の家賃は7月に引き落としとなります。
さらに、猶予してもらった家賃の分割も7月から
始まりますので、実質支払が発生しない月は、5月・6月だけです。
❸毎月の負担額が増える
家賃を2ヶ月・3ヶ月分猶予してもらえたとしても
分割の支払いが始まれば、毎月の家賃+分割分となり、
月の負担額が増えてしまいます。
例えそれが数千円から数万円としても、
それを2年間払い続けなくてはなりません。
家計的に大丈夫なのか、
コロナの影響で減収してしまったその収入が、
元に戻るかどうか、今一度考えておきましょう。
❹支払いが1度でも遅れると一括で支払うことになる
大東建託の「家賃の支払猶予」分割に関する合意書内には
「支払を1度でも怠った場合は直ちに一括で支払う」
との一文があるんです。
毎月の家賃の引き落とし日には、必ずお金を口座に入れておくこと。
そして、分割の分は自分で大東建託の口座へ振り込む必要があるため
約束した日までに必ず入金を済ませておかなければ、残額を一括請求されます。
今現在家賃が遅れがちな人は特に注意が必要な項目です。
❺支払猶予してもらった後は引っ越しできない?
支払猶予してもらった家賃の分割が終わらないうちに引っ越す場合、
これまた、残額を一括で支払わなくてはなりません。
今回の合意書ではそのようになっています。
引っ越しできないわけではなく、
残額支払えば引っ越しオッケーです。
転勤の可能性があったり、
引っ越しを考えている人は慎重に利用してください。
大東建託の家賃猶予支援は利用しない方がいいのか?
ここまで かなり厳しい条件を紹介してきましたが、
コロナの影響で収入が減少してしまった方にとっては、
大東建託の家賃猶予はやっぱり助かる支援策です。
2ヶ月分の家賃を例えばカードローンやキャッシングで賄うとしたら
その金額には利息がかかります。
しかし、大東建託は支援で行っているものなので
利息は取られません。
どこからかお金を借りるよりは断然、猶予策を利用した方がお得です。
また、
「家賃が払えない=急に引っ越し先を見つける」
なんて、家賃が払えない状況なんだからとても難しいはずです。
注意点をよく理解して、計画的に利用すれば問題ありません。
ただ、もし、家賃猶予期間の2ヶ月以内(7月まで)に、
収入が元に戻りそうにないなら、行政の支援も頼りましょう。
家賃が払えない人は住居確保給付金
住居確保給付金は、離職や廃業で生活が困窮した人に対して
住宅を確保するために家賃相当額を支給する制度です。
支給対象者は、現行では離職・廃業から2年以内の生活困窮者ですが、
新型コロナウィルスの感染拡大を受け、
コロナの影響で収入が減少した人も対象となりました。
支給される期間は3ヶ月から、最長9ヶ月です。
家を失ってしまうと生活の立て直しが非常に難しくなるため
家を確保しながら仕事を探し、
本来の生活に戻れるように考えられたものです。
でも、住宅確保給付金は「給付金」なので返す必要がなく、大東建託の家賃猶予支援を使うより長い期間家賃の支援があります。絶対、こっちの方が助かる!
住居の不安を抱えることなく、仕事探しに集中できますし、
現在家賃を滞納しているか否かにかかわらず利用可能。
自分の場合は当てはまらないかもしれないと思わず、思い切って相談してみてください。
住宅確保給付金の詳しい内容は、
厚生労働省の「住宅確保給付金のご案内」で確認しましょう。
問い合わせ、申し込みはお住いの市町村の
自立相談支援機関まで。
全国の自立相談支援機関一覧はこちらです。
家を追い出されそうな人が使える支援策
コロナの影響で収入が減少した方のため、さらに使える支援策2つをご紹介します。
- 緊急小口資金
- 総合支援資金
緊急小口資金は、生活困窮者を助けるため
緊急で10万貸付してくれる制度です。
今回のコロナウィルスが影響して生活が厳しくなった場合は、
20万円まで貸付できるよう枠が広がっています。
総合支援資金は、失業・廃業など含め生活困窮者に
原則3ヶ月間、月15万円から20万円を貸付する制度です。
現在コロナの影響を考え、
返済が始まるまでに1年猶予措置期間があり、
返済期間も2年と延長されました。
さらに特例措置として、返済が始まる頃も住民税非課税世帯だった場合は、
返済が免除になります。
まずは緊急小口資金の相談をし、
それでも生活の立て直しが難しい場合は、
総合支援資金の相談に切り替えましょう。
相談は、お住いの市町村の社会福祉協議会です。
詳細は厚生労働省のHP↓で確認できます。
借金の支払いが不安な人は債務整理も視野に入れて
現在家賃の支払いだけじゃなく、
クレジットカードやカードローン・消費者金融などの支払いに
不安を抱いている方は債務整理を検討しましょう。
生活困窮している中、借金の支払いにまで追われたら
生活を立て直そうにもメドがつきません。
なんとか利息だけ払ったとしても、
完済まで何年かかるでしょうか。
債務整理は、自己破産だけではありません。
財産を処分したくない方は、任意整理と言う方法があります。
任意整理は、
- 催促・請求が止まる
- 交渉成立するまで支払いをストップ
- 誰にもばれない
- 車や家を残せる
- 債権者1件につき4万円ほどで整理できる
- 将来利息・延滞遅延金のカット
- 長期分割の交渉で月の負担額が減る
など、様々なメリットがあります。
特に、利息の高いリボ払いで困っている方は、
利息カットで総支払額にかなりの差が出ますし
長期分割で分割回数が増えれば月の支払額が減り、
精神的にも生活面でも確実に安定します。
債務整理は国が用意している救済措置です。
借金で困っている人を助けるための支援なので、
ぜひ有効に使いましょう。
いきなり弁護士に面談で相談するのはハードルが高いので、
自分の借金がどのくらい減るか匿名・無料で聞ける
メール相談が便利です。
減った借金額を見て、今の生活とどちらが豊かになるか
リアルに比較できます。
女性の借金問題に特化したアヴァンス法務事務所では、
女性スタッフが対応!24時間受付するメール相談が人気です。

もちろん、男性の相談も受け付けていますので
借金でお悩みの方は男女問わず安心して相談できます。
支払いがきつい時は色々な方法を考えよう
家賃の支払い・クレジットカード・水道・光熱費。
どんなに生活が苦しくなっても、支払い日はやってきます。
現在、コロナウィルスの影響を受け各自治体は、
光熱費や携帯電話の支払い猶予を行っています↓。
新型コロナで収入減!税金・携帯・公共料金など猶予可能な支払いまとめ
さらに、この記事でご紹介した大東建託の家賃猶予や
各自治体が行う生活支援など
どの申請が通るかわからないので全て同時進行で動きましょう。
借金問題は必ず解決します。
国がその解決方法を用意してくれているので、
とにかく情報を得て、専門家に相談することが大切です。
弁護士費用がなくても、分割支払いや着手金後払いなど
いろいろな手があります。
一人で抱え込まず、一人で追い込まれないで
誰かに相談してください。
夜になると不安が大きくなって眠れなくなりますが、
あなたの体や命より大切なものはありません。
大切に想っている人が必ずいるし、
解決しない借金問題はないので
弁護士の無料相談を駆使して、
今の自分が借金苦から抜け出す具体的な方法を知りましょう。